8月15日(水)~8月17日(金)に「B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2018」が開催される。
世界に通用する選手輩出に向けB.LEAGUE(B1/B2)、B3リーグに所属するクラブが運営しているU15、34チームが参戦。日本のバスケット界を担う未来のスターが切磋琢磨する。この「B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP」に去年、横浜ビー・コルセアーズU15で出場した田中力。次世代注目ナンバーワンプレイヤーである田中力をピックアップ。
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目次
【田中力(たなかちから)とは】
2002年5月4日・青森県三沢市生まれ
アメリカ人の父と日本人の母を持つ
2歳から7歳まで米国で過ごし、神奈川県横須賀市へ移住
横須賀市立諏訪小学校→横須賀市立坂本中学校→IMGアカデミー
187センチ、72キロ
【田中力とバスケの出会い】
バスケットボールを本格的に始めたのは小学4年の冬。小学校の先輩にミニバスに誘われて、チームに入った。小6の時にすでに177cmあり、ミニバスの試合でチームの87点中85点を取ったのが自己最多得点。部活やクラブチームの傍ら、米軍基地のコートなどで大人に混じっての5対5をやっており、自分より年齢や身長が高い相手との対戦方法を磨いた。中3で身長は185cmに。
【田中力の中学時代】
第30回都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会(ジュニアオールスター)の決勝に進出。対戦相手は長崎県。第4ピリオドに追い上げた長崎県に残り28.6秒で57-55で2点差と追いつめられるも、神奈川県のエースとして出場した田中力がラストシュートを決めて逃げ切り、59-57で日本一に輝く。この試合でも59点中34点を決め、最優秀選手に選出される。神奈川県男子を4年ぶり5回目の優勝に導く。
その将来性を見込まれ、各アンダーカテゴリーを飛び級で、2019年FIBAワールドカップアジア地区1次予選の最初の2試合(11月24日対フィリピン、27日対オーストラリア)の代表予備登録メンバー24名に、中学3年、史上最年少の15歳で登録される。
【田中力の進学先】
中学卒業後。4月に中国の仏山で行われたU16アジア選手権では、平均15.2点をマーク、準々決勝のフィリピン戦の土壇場で3ポイントシュートを立て続けに決めて同点に追いつく活躍を見せた。また、イタリアで行われたNBAグローバルキャンプ(6月2~5日)、中国で開催されたナイキ・オールアジア・キャンプ(6月11~15日)に参加。
「八村さん(八村塁/ゴンザガ大学)みたいに、NBAを目指してがんばりたいです。」とコメントする田中力の進学先は、テニスプレイヤーの錦織圭も卒業したアメリカのIMGアカデミー。
IMGアカデミーとは、1960年に発足したスポーツマネジメント会社IMGが運営するスポーツ選手養成学校。名テニスコーチのニック・ボロテリー氏が72年に設立したアカデミーを87年にIMGが買収。東京ドーム約50個分にもなる約500エーカーの広大な土地にバスケットボール、テニス、ゴルフ、野球など8つのスポーツ施設があり、世界85カ国以上から約1200人の生徒が学ぶ。授業料とスポンサーの収入で運営する私学だが、1週間単位の夏季キャンプなどは誰でも参加できる。バスケットボールの主な卒業生は8度のNBAオールスター出場を誇るビンス・カーター。その他、NBAドラフト1位選手は20名以上、14名がNBAオールスターに選出されている。
【田中力の挑戦】
先日、大会5位に終わった「FIBA U18アジア選手権大会2018」。第3次強化合宿中に負傷し、リハビリが間に合わなかった田中力は欠場。残念ながら日本代表としての姿は見られなかった。
日本の学生時代のポジションはその身長、得点力を生かしたスモールフォワード。しかし、アメリカIMGアカデミーでは「周りを生かすプレーを頑張ろう」と、渡邊雄太も絶賛するボールハンドリングを武器にポイントガードとしての挑戦を明言している。将来、八村塁、渡邊雄太へパスを供給する187センチの大型ポイントガードとして日本代表の司令塔になることを期待したい。