栃木ブレックスへ電撃移籍した比江島慎が、その契約を結んだ栃木ブレックスの了承を得た上でオーストラリアリーグ(NBL)に参戦すると発表した。
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目次
【比江島慎】
ポジション G(ガード)
背番号 6
身長 190cm
体重 88kg
誕生日 1990年8月11日
出身地 福岡県
出身校 福岡市立百道中学校⇒洛南高等学校⇒青山学院大学
【プロ5シーズンの経歴】
アイシンシーホース三河に加入。2013-14シーズンよりスターターとして53試合に出場し、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞。2014-15シーズン、NBLプレイオフファイナル優勝。2016年、第91ばすけ回天皇杯アイシンシーホース三河5年ぶり9回めの優勝。Bリーグオールスターゲーム2017出場。「B.LEAGUE AWARD SHOW 2016-17」ベスト5選出。Bリーグオールスターゲーム2018出場。「B.LEAGUE AWARD SHOW 2017-18」MVP受賞。
【進路が未定だった比江島慎】
「B.LEAGUE AWARD SHOW 2017-18」でMVP(最優秀選手賞)を受賞して名実ともに日本一を手にした。その際、受賞直後のスピーチで比江島慎は、小学校から現在に至るまでの全ての指導者への感謝、他界した母親について涙ながらに語り、感動を呼んだ。その時のビデオメッセージで兄・比江島章さんが「日本だけにとどまらず、世界に行って挑戦して欲しい、世界でも(バスケットボールを)やって欲しいと思います」と語った。また、ゼビオアリーナ仙台で行われた韓国との国際強化試合が終わったインタビューで「オーストラリアにも勝てるチャンスはある」という旨を答えたとおり、オーストラリア戦でNBAミルウォーキー・バックスでプレイするマシュー・デラベドーバとのマッチアップでは、ディフェンスの良さで知られるマシュー・デラベドーバを何度も置き去りにすることができたことで世界が見えた。
【初代Bリーグ王者・栃木ブレックスへ移籍】
大学卒業から5シーズンを過ごしたシーホース三河を離れ、新天地に選んだのは栃木ブレックス。決断を後押ししたのは、栃木ブレックスは昨シーズン逃したBリーグ王者を再度狙えるチームであること。「比江島選手の意思を尊重し、海外リーグへの挑戦を最大限サポートいたします」と公言していること。そして、レジェンド・田臥勇太の存在が大きく、「最近、一緒にプレーしていて一番楽しいのはお前だと(田臥勇太に)言われたのですが、そこまで思ってくれているとは思ってもいなかったです。そんなこと言われたら……さすがに僕も、落ちるというか、そこが決め手です。(決断するにあたって)正直ものすごく大きかったです。」とその理由を明かしている。
【栃木ブレックス6番・比江島慎】
Bリーグ初代王者の栃木ブレックスは2年目の2017-18シーズン、古川孝敏の移籍、ジェフ・ギブスの怪我による離脱によって序盤つまづき、チャンピオンシップに進出したものの比江島慎自身が率いたシーホース三河に敗れ、クォーターファイナル敗退となった。「最強の敵が最強の味方に」と会見の言葉通り、栃木ブレックスは最大の武器を手に入れ、王者奪還に走り出す。比江島慎もシーホース三河で果たせなかった日本一という目的を果たせるか。
【アジアのトップ選手へ】
20日の入団会見では目指している海外リーグ、挑戦の時期については「まだイメージ出来ていない。」としたものの、栃木ブレックスには元NBAプレイヤー田臥勇太がいるだけではなく、2009年には川村卓也、2010年には竹内公輔をNBAサマーリーグに送っている経歴がある。ワールドカップ予選でアジア王者のオーストラリアと渡り合ったことでアジアで通用することを証明した比江島慎は、「下の世代はすごいのが揃ってる。でも、それだけじゃ(世界で)勝てないというのも事実。そのレベルに僕たちが合わせる、じゃないですけど、塁やニック、渡邊雄太の足を引っ張らないように。海外に行くことでその自信を持ちたいという感覚です。」と虎視眈々。アジアナンバーワンプレイヤーから世界へ羽ばたくチャンスを狙っている。