8月16日、アジア競技大会2018ジャカルタが行われ、バスケ男子日本代表がカタールとの予選ラウンド第2戦に臨んだ。相手カタールはFIBAワールドカップアジア2次予選でも対戦予定だが、前回大会予選でも同グループであり、男子日本代表は71-72の僅差で敗退している。因縁の相手にリベンジなるか。
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目次
【カタールの要チェック選手】
カタールの大エース「タガイ・ンゴンボ」
2011年のNBAドラフト2巡目57番手でダラスマーベリックスに指名された実績を持つ。コンゴからの帰化選手。3×3でも活躍するカタールの星。180センチ、29歳、内外で点を取れるスモールフォワード。
【アジア競技大会2018 男子日本代表 カタール戦】
14日の初戦でチャイニーズ・タイペイに敗れた日本は、ベンドラメ礼生、佐藤卓磨、熊谷尚也、永吉佑也、太田敦也の5人で試合をスタート。
第1クォーター、開始直後、タガイ・ンゴンボの3ポイントシュートで先制される。熊谷尚也がフリースローを入れ返すも、タガイ・ンゴンボの3ポイントシュートで再度引き離される。3分間で3-11と出遅れ、シェーファー アヴィ幸樹の豪快なダンク、辻直人の3ポイントシュートで追いかけるも、差はなかなか縮まらず、17-23と6点ビハインドで第1クォーター終了。
第2クォーター、開始直後に素早いパス回しから橋本拓哉が3ポイントシュートを決め、20-23と3点差に迫る。さらに、シェーファー アヴィ幸樹が得点を重ね、残り7分で同点に追いつく。すぐさまカタールがタイムアウトを取り、立て直しを図ると、試合は均衡。残り1分半に熊谷尚也がフリースローを2本沈め、39-37で前半終了。
第3クォーター、後半開始5分は均衡するも、辻直人がスティールから3ポイントを沈めて50-43。再度、カタールはタイムアウトを取る。しかし、今回はタイムアウト終了後、辻直人の3ポイントシュート、橋本拓哉、玉木祥護の2ポイント、さらに、太田敦也が速攻を決め、残り1分47秒、この試合初の11点差。このまま日本代表に勝利が傾くかと思われたが、日本代表のシュートミスが連発し、61-55と6点差でファイナルクォーターへ。
第4クォーター、カタールの大エース、タガイ・ンゴンボが気を吐く。レイアップ、フリースロー、3ポイントシュートを立て続けに決め、65-61と差を縮める。日本代表も今村佳太の華麗なバックレイアップシュートやダブルクラッチで応戦。残り5分、69-68と1点差になったところで日本代表がタイムアウトを取り、この試合、絶好調の橋本拓哉をコートに戻すとチームは落ち着きを取り戻す。今村佳太が橋本拓哉からのパスで3ポイントシュートを決める。さらに今村佳太はファウル覚悟のブロックを受けながらレイアップを決めきり、バスケットカウントのワンスローも沈め、残り2分46秒、80-68と12点差まで引き離す最後までカタールの攻撃を防ぎ切り、最終スコア82-71で、予選初勝利を収めた。
■試合結果
日本 82-71 カタール
JPN|17|22|22|21|=82
QAT|23|14|18|16|=71
【スタッツからみるカタール戦】
日本代表にチームハイは22点の橋本拓哉。3ポイントシュートにジャンプシュート、鋭いドライブと内外から得点を決めた。その上で、元来のシューティングガードではなくポイントガードの役割を存分に発揮しており、広い視野、トリッキーなパスなど188cmの大型ポイントガードの誕生となった。
もう一人の立役者は13分の出場で14点を稼いだ今村佳太。終盤の得点力は圧巻。橋本拓哉と大阪エヴェッサコンビの熊谷尚也も15点を稼ぎ、シェーファー・アヴィ幸樹はインサイドで8得点を記録した。
2ポイント成功率57%、3ポイント成功率27%とシュート成功率は少し低めとなったがターンオーバー数は8本とミスが少なく丁寧な試合運びとなった。
これで予選結果は1勝1敗。次戦は22日にC組最終戦でFIBAランキング79位香港と対戦。予選突破なるか。
【アジア競技大会2018ジャカルタ・5人制バスケ男子日本代表メンバー】
太田敦也(C / 三遠ネオフェニックス)
辻直人(SG / 川崎ブレイブサンダース)
熊谷尚也(SF / 大阪エヴェッサ)
永吉佑也(PF / 京都ハンナリーズ)
張本天傑(SF / 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
ベンドラメ礼生(PG / サンロッカーズ渋谷)
橋本拓哉(SG / 大阪エヴェッサ)
佐藤卓磨(SF / 滋賀レイクスターズ)
今村佳太(SF / 新潟アルビレックスBB)
玉木祥護(PF / 筑波大学)
中村太地(PG / 法政大学)
シェーファー・アヴィ幸樹(C / ジョージア工科大学)