ニック・ファジーカス
日本代表の課題にベストマッチ。B1最強の帰化選手をピックアップ。
目次
【ニック・ファジーカス(ニコラス・ライアン・ファジーカス)】
出身校 ネバダ大学
出身地 アメリカ
生年月日 1985年6月17日
身長 210cm
体重 111kg
国籍 アメリカ出身、日本に帰化
【経歴】
ニック・ファジーカスは2016-17シーズンの得点王、MVPも獲得しているBリーグ最強選手。2017-18シーズンはリバウンド王、そして2年連続でのベスト5に選出されている。
1985年6月17日生まれ、出身はアメリカ。ネバダ大を卒業し、2007年のNBAドラフト2巡目でダラス・マーベリックスに指名され、サマーリーグで平均17分の出場で、6.6得点、4.4リバウンドをあげ、7月26日にマーベリックスと1年契約を結んだ、翌年もロサンゼルス・クリッパーズでプレー。
その後、2008年10月28日、ベルギーのベースオーステンデと契約。2009年1月、フランスリーグのASVELリヨンビラーバンと契約。フィリピン、アセアンリーグを経て、2012年に来日。当時の東芝ブレイブサンダースに加入すると3年連続で得点王に輝き、JBL最下位だった東芝ブレイブサンダースを準優勝に引き上げる原動力になった。
【ニック・ファジーカスのプレイ】
ファジーカスの凄さと言えば、210センチ・111キロのビッグマンの体格から繰り出される「技術」だ。シュートレンジが広くスリーポイントも打てる。ドライブするとフローターシュート、接近戦ではフェイダウェイとどこからでも得点できる。特にこのフェイダウェイ、相手ディフェンスより遠い足で後方にジャンプすることで、ファジーカスの体の幅、後方へのジャンプ力、腕の長さが合わさり、ディフェンス側から見れば、はるか彼方でシュートが打たれる。さらに、踏み切りに使わなかった足を少し上げることでバランスを取ると同時に相手ディフェンスがシュートブロックをしにくいようにしている。
今シーズン、ダバンテ・ガードナー(新潟アルビレックスBB)に後れを取っているが、それでも1試合平均25.2得点はB1リーグの2位。この体格に頼らないバスケットIQは、日本代表の強化ポイント、リバウンド、そして3ポイントシュートの成功率を筆頭にした得点力を補うに相応しい選手だ。
【八村塁と初選出】
ニック・ファジーカスは「一番思い出に残っている試合」にネバダ大学時代の「ゴンザガ大学に勝ったとき」と挙げているが、そのゴンザガ大の現役生である八村塁と日本代表に初選出されている。
八村塁について「塁はとてもスペシャルなタレント。彼と一緒にプレーできるのは楽しい。彼はNBAに行ける才能の持ち主で、NBA選手と一緒にプレーしているような感覚だ。彼の能力から言って、これまでの日本人選手とは違うのは明らかだ」とコメントしている。
プレースタイルから見ても2人の相性は抜群。八村は昨シーズン、ゴンザガ大で決めた3ポイントシュートはたった5本、ほとんど3ポイントシュートを打つことはないがインサイドの破壊力が凄まじく得点を重ねていく。一方、ファジーカスは上記の通り、どこからでも安定して得点を挙げられるスコアラー。ファジーカスがアウトサイドに位置し、相手のビッグマンを引きつけゴール下からおびき出せば、八村のドライブが決まり、相手のビッグマンが八村に少しでもヘルプに来た場合はニック・ファジーカスが外から決めることができる。
【ニック・ファジーカス 手術】
左足関節遊離体摘出の手術を受けたと発表された。以前から足の怪我のため長時間の出場ができなかったニック・ファジーカス。手術は成功し、現在はリハビリ中、全治6~8週間とされ、アジア競技大会は欠場濃厚だが、9月13日から始まるワールドカップ2次予選には元気な姿を見せてほしい。
関節遊離体・・・主として軟骨や骨の小片が関節内に遊離して動きまわるものを、関節遊離体あるいは関節鼠という。