FIBAバスケットボールワールドカップ アジア地区1次予選の最終戦を1勝4敗で迎えた日本代表とチャイニーズ・タイペイ代表。勝ったほうが2次予選進出となる運命の直接対決。2月には日本ホームで1点差で敗れた相手にアウェイ戦となったが、韓国、オーストラリアを撃破した新生・アカツキファイブが無事にチャイニーズ・タイペイ代表を108-68と圧倒し、2次予選進出を決めた。
以下、終わったばかりの試合レビュー。
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スターターはニック・ファジーカス、田中大貴、八村塁、富樫勇樹、比江島慎
目次
第1クォーター
富樫勇樹から絶妙パスがニック・ファジーカスに通り先制。
日本のディフェンスは好調のゾーン。2次予選進出がかかるホーム・チャイニーズタイペイも負けられない。リュウ・チェンのパスカットからダンク。しかし、富樫勇樹の3ポイントシュート、比江島慎のドライブ、八村塁のゴール下と得点を重ねる。
リバウンド、セカンドボールを日本が制し、18-4と開始5分で突き放す。ここまで、日本のシュート成功率11本中9本。攻撃は比江島慎が絶好調、第1クォーターだけで9点。気になるのはニック・ファジーカスのパスミス3本をはじめ、ターンオーバーが多め。第1クォーターは27-15で終了。
第2クォーター
の日本代表先制はレイアップをブロックされた馬場雄大が自らスティールし、そのままワンマン速攻からのダンクと負けず嫌いを発揮。すぐあとに田中大貴の3ポイントシュートが決まり32-17と15点差。
残り6分、富樫勇樹のジャンプショットが外れるもニック・ファジーカスに敵はおらず、早くも9個目のリバウンド、そのままシュートを沈め36-19と17点差。
クインシー・デービス、フラストレーションが募ったのか太田敦也のユニフォームを掴みアンスポーツマンライクファウル。
そのフラストレーションの原因は明らか。ニック・ファジーカスの絶好調。タフショットを沈め、バスケットカウント、ガッツポーズとフリースローも決め、20点差。
日本代表はニック・ファジーカスの個人技だけではなく、ボールムーブ(ボール回し)も前戦に続き好調。速いパス回しからリズムを作り、リズムよくイージーシュートが打てている。チャイニーズタイペイもタフなディフェンスを敷くもシュート率は上がらず、前半は47-28。
第3クォーター
開始3分はホーム・チャイニーズタイペイが気持ちの入った攻守を見せる。ディフェンスの強度を上げ、パスも回り始める。
しかし、スターターに戻した日本代表、一瞬受け身に回るも、3ポイントシュートが好調・富樫勇樹、周りの見えている田中大貴と比江島慎、内外から得点を重ねるニック・ファジーカス、インサイドで起点を作る八村塁。残り2分半で71-49と点差を広げる。ペン・チェンイェンが攻撃で一人息を吐き、最後の難しいシュートを決め77-57。
第4クォーター
八村塁が体の強さでバスケットカウントを獲得、ガッツポーズ。続けて、フェイダウェイと身体能力の高さを見せつける。さらに、篠山竜青のハッスルディフェンスから、比江島慎の3ポイントシュートが決まり、ついに7分半で88-57、31点差と圧倒。勝敗が決まり始めた残り5分、気を緩めることは馬場のダンクが許さない。残り3分、篠山竜青の連続3ポイントシュートで102-60。古川孝敏、宇都直輝、辻直人もコートインし日本代表全員で2次予選を決めに行く。竹内譲次のリバウンドは何度でもシュートを打ってこいと辻直人を鼓舞する。ベンチからも拍手が起こり、日本代表のチーム内状況の良さを表している。108-68で終了。
2月に1点差で敗れたチームとは思えない、覚醒した日本代表。2次予選に期待したい。