両親はともに現役時に実業団チームに所属した元バスケット選手、渡邊雄太はサラブレットだが、エリートでは無いと言う。NBAプレシーズンデビューを飾った渡邊雄太をピックアップ!!
目次
【これまでの渡邊雄太の記事】
アメリカ挑戦まで→渡邊雄太 日本人2人目のNBAプレイヤーは誕生するか
サマーリーグとは→NBAサマーリーグとは 渡邊雄太の挑戦
サマーリーグ挑戦→渡邊雄太 サマーリーグを終え一時帰国発表
2WAY契約とは→渡邊雄太 NBAメンフィス・グリズリーズと2WAY(ツーウェイ)契約
【NBAと日本をつなぐ渡邊雄太】
ワールドカップをかけた日本代表のアジア予選。崖っぷちの戦いが続く中、リハビリで復帰が長引くニック・ファジーカスを欠く強豪イラン戦で日本代表を救ったのはやはり渡邊雄太だった。試合前から気合の入ったダンクでエナジーを見せ、試合でもガッツポーズで会場を沸かせた。試合後のインタビューでは「期待以上に活躍できなくて」と会場を和ませた。人一倍、日本代表愛の強い渡邊雄太は各アンダーカテゴリーで日本代表で活躍してきたわけではなく、中学のころは県選抜の補欠、18歳で参加したアジア選手権でもベンチを温め悔しい思いをしたという。自分が上手くなって日本代表を勝たせたいという思いで努力を続け、東京五輪のエースを目指すまでになった。
そんな渡邊雄太はツイッターでも八村塁や田中力とやり取りをしており、先日、グリズリーズのトレーニングキャンプでルーキーの登竜門的な無茶ブリ・「即興ダンス」を披露、その動画を八村塁・田中力がリツイート。「ぶっ飛ばす笑」という微笑ましいやりとりでファンを和ませ、日本代表のチームメイト、グリズリーズのチームメイトともに関係が良好であることが分かった。
【渡邊雄太NBAプレシーズンデビュー】
6日のアトランタ・ホークス戦では、第4クォーター開始4分40秒から約7分間プレー。記念すべきNBAプレシーズンデビューとなったが、「自分にとっては最悪な試合の入り方」とコメントしたように、211センチ、111キロのマイルス・プラムリーに頭上から豪快なダンクを叩き込まれ、課題となるフィジカルの強化のアピールはできず。また、3ポイントシュートも立て続けに入らず無得点で終了した渡邊雄太。
【NBAデビューへ猛アピール成功】
しかし、デビューから2戦目となるインディアナ・ペイサーズ戦。71-69で迎えた第3クォーター残り3分46秒にコートイン、まずは2つリバウンドとブロックショットを披露し評価されているアトランティック10カンファレンスの年間最優秀守備選手の実力をアピール。
第4クォーター開始早々、速攻の場面で駆けあがり、味方のアシストからレイアップを沈めて待望の初得点を記録。5分にはバックコートでルーズボールを巧みに奪い、ワンマン速攻から両手でのダンクシュートを叩きこんだ。そして、極めつけの場面は、3点ビハインドで迎えた試合終了残り7秒。NBAのコートで日本人・渡邊雄太のためにチームがスクリーンをかけ、渡邊雄太をフリーにし、その3ポイントシュートに同点の望みをかけた。『何も恐れることはない』という気持ちで打ったという3ポイントシュートはバックボードを使い綺麗にリングに入った。力強くガッツポーズを決める渡邊雄太に会場が沸いた。試合は94-94でオーバータイムへ突入。常に自分がナンバーワンだと思いプレーし、遠慮をしないNBAコートで、グリズリーズが渡邊雄太の3ポイントシュートを信じ、セットプレイをし、見事に応えた渡邊雄太。これ以上のアピールはない。
自らのシュートでアピールタイムを5分追加した渡邊雄太は延長戦もレイアップ、ジャンパーを沈め、試合は109-104でグリズリーズの勝利。渡邊は21分の出場でフィールドゴール8本中5本成功の11得点、3リバウンド。NBAレギュラーシーズンデビュー、そして、本契約へとインパクトを残した。