バスケットボール男子日本代表は29日、千葉ポートアリーナで「FIBAワールドカップ2019」のアジア地区1次予選のオーストラリア戦に挑み、79ー78で勝利。FIBA(国際バスケットボール連盟)ランキング10位(日本はFIBAランキング48位)でNBA選手2人を擁する強豪相手に、念願の今大会初勝利を挙げた。
まず、今回の試合が負けられない試合となった理由を、目標としているワールドカップ出場から逆算してみよう。
【オリンピックへの道・ワールドカップ】
2019年中国で開催される「FIBAバスケットボールワールドカップ」出場枠は以下の通り。(今大会から24チームから32チームへと増加された)
開催国: 1
FIBAアフリカ: 5
FIBAアメリカ: 7
FIBAアジア/FIBAオセアニア(アジアオセアニア地区): 7
FIBAヨーロッパ: 12
アジア地区2次予選で開催国の中国を除く上位7チームに入ればワールドカップへの出場権を得ることができる。
そのためには、まず、現在行われている1次予選Bグループで3位以上となり、アジア地区16チーム中12チームに残り2次予選へ残らなければならない。
Bグループ全チームが4試合を消化しての順位は以下の通り。
【グループB順位表】
1位:オーストラリア(勝ち点8/4勝0敗/得失点差:98)
2位:フィリピン(勝ち点7/3勝1敗/得失点差:2)
3位:チャイニーズ・タイペイ(勝ち点5/1勝3敗/得失点差:-64)
4位:日本(勝ち点4/0勝4敗/得失点差:-36)
【負けられない試合】
そして今日行われる第5戦目は、
「チャイニーズタイペイ対フィリピン」と「日本対オーストラリア」
日本代表が二次予選に進むには今回の試合を含め2試合でチャイニーズタイペイを上回り3位に入らなければならない。フィリピン代表がチャイニーズ・タイペイ代表に負けた時点で日本代表の3位入りはなくなる。
しかし今回、日本代表がオーストラリア代表を79-78で勝利し、チャイニーズ・タイペイ代表がフィリピン代表に71-93で敗戦。この結果、日本代表とチャイニーズ・タイペイ代表が1勝4敗で並んだ。
つまり、7月2日に行われる最終戦で日本がチャイニーズ・タイペイに勝利した場合、2次予選進出となる。オーストラリア戦の選抜メンバーは以下の通り
富樫勇樹(千葉ジェッツ)
辻直人(川崎ブレイブサンダース)
比江島慎(シーホース三河)
篠山竜青(川崎ブレイブサンダース)
太田敦也(三遠ネオフェニックス)
竹内譲次(アルバルク東京)
馬場雄大(アルバルク東京)
ニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)
八村塁(ゴンザガ大学)
田中大貴(アルバルク東京)
永吉佑也(京都ハンナリーズ)
古川孝敏(琉球ゴールデンキングス)
【ライバル・チャイニーズ・タイペイ】
前回のチャイニーズ・タイペイ戦は2018年2月22日に日本ホーム・横浜国際プールで行われ、日本代表は69-70で惜敗した。
チャイニーズ・タイペイを70点に抑え、エースのクィンシー・デービスを12得点にとどめたことは日本代表のディフェンスが機能していたことを証明している。しかし、日本代表は辻が3ポイント8本を含むチームトップの26得点をあげるも要所で攻めきれず、ラマスHCは「我々は(オフェンスの)オプションをもっと増やさないといけない。」とコメントした。
4か月が経ち、メンバーも変わった。オーストラリア戦に関しては宇都直輝が外れたが、「チャイニーズ・タイペイ戦には彼を入れるつもりです。」とのコメント通り、オーストラリア戦ともメンバーが代わる可能性もある。相手はFIBAランキング55位と格下のチャイニーズ・タイペイだが次戦はアウェー。日本代表のリベンジ、そして、二次予選進出なるか。